- 小1の壁と聞いて不安になった…
- 小1の壁を乗り越える自信がない…
- 小1の壁の対策をしたい
こどもが成長して手がかからなくなった頃にやってくるのが、小1の壁。仕事がスムーズにできるかと思いきや、ママの負担が増えることも…。
この記事では、小1の壁に直面したママの声や、小1の壁が起こる理由、乗り越え方を紹介します。小1の壁の実態が分かり、対策を考えられますよ。
小1の壁で約50%が働き方を見直しており、苦労しているママが多数。
小1の壁は「学童保育の時間が短い」「登校時間が遅い」「新しい環境や人間関係で登校渋り」を理由に起こっています。
》小1の壁が起こる理由
ママたちは「現職場に相談」「習い事を利用する」「働き方を変える」などして、小1の壁を乗り越えています。
》小1の壁を乗り越える方法
小1の壁とは?

小1の壁とは、こどもが小学校へ就学することで、ママにとって育児と子育ての両立が難しい状態になること。
小1の壁に直面し50%の親が働き方を見直しているという調査結果もあるほどでした。
保育園や幼稚園とは、登校の時間や、預けられる時間、長期休みなど、異なる点が多いです。
ママの出勤時間や帰宅時間によっては、こども1人の時間ができてしまうことも。
こどもは急激に成長するわけではないので、不安に思うママが多いです。
小4の壁について知りたい場合は、次の記事をご覧ください。
》思った以上にしんどい小4の壁。ママの声や乗り越え方解説します
小1の壁で50%が働き方を見直し
なんと50%が小1の壁にぶつかり働き方を見直しを検討したという調査結果が。
子どもの小学校入学にあたって、働き方の見直しを検討しましたか?
はい | 50.7% |
いいえ | 49.3% |
出典:特定非営利活動法人 放課後NPOアフタースクール「小1の壁に関するWEBアンケート調査」
こどもに合わせて過ごせるよう、正社員からパートにしたりへ、時短勤務にしたりしています。
こどもが成長してひと安心かと思いきや、また壁にぶつかる状況。ママにとってはしんどいですね…。
小1の壁に直面したママの声

小1の壁に直面したママたちの声は次の通り。
- 小1の壁で仕事を辞めた
- こどもが学童に行きたくないと泣いて、仕事を辞めたくなる
- こどものことって自分の事以上に辛い
前向きな投稿はありつつも、ママの苦労する姿が見て取れます。
保育園時代はまだ良い、周り親が働いている子しか居ないから。小学生になると周りを比較し出して、○○ちゃん学童行かなくて良いなぁ。そして会社では年々責任も仕事量も増え、時短なんだが?状態になる。ちょっとずつ真綿で締められ、私も今年ギブアップします。小4と小1、時短7時間&通勤往復3時間。 https://t.co/IjggcXFt9T
— アーモンド (@F43301745) May 21, 2025
娘に学童行きたくないって泣かれると「もう仕事やめたいな」と思うけど、今の職場辞めたら正社員で働けるところなんてたぶんもう見つからないと思うし、なんとかしがみついておくしかないんだよなぁ。どうにか乗り越えねば、小1の壁…。
— くまのぐみ (@kumagumi_mimimi) May 26, 2025
順調だと思ってた小1の壁に突如暗雲が…
— JOYママ (@mamaorich) May 28, 2025
子どもの事って自分の事以上に辛いってほんとね。
胃に穴空きそうだけど、私がしっかりしなきゃ。
小1の壁にぶつかり仕事を辞めたい場合は、次の記事をご覧ください。
》【疲れて頑張れない】仕事を辞めたいワ―ママが考えたい点と状況打破の選択肢
小1の壁が起こる理由

小1の壁が起こる理由は次の通りです。
- 学童保育に入れない
- 学童保育の時間が短い
- 登校時間が遅い
- 夏休みや冬休みなど長期休暇がある
- 学校行事やPTA活動など平日に保護者が学校に行く機会が多い
- 時短勤務が終了する職場が多い
- 宿題や翌日の準備のフォローが必要
- こどもへの連絡手段がない
- お弁当作りが大変
- 新しい環境や人間関係で登校渋り
働ける時間など親の問題が多いですが、ダメージが大きいのがこどもの登校渋りです。
学童保育に入れない
そもそも学童保育に入れないことも…。
なんと2024年5月時点で学童保育に入れないこどもは1万7686人。過去最多を記録しています。
出典:こども家庭庁「令和6年 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況)」
学童保育の利用登録者が年々増えていますが、供給が追いついていません。
小学生は下校時間が変則的で、ママが正社員で仕事をするには、預け先が必須といっても過言ではありません。
学童保育の時間が短い
学童保育の時間が短く、ママの帰宅が間に合わないことがあります。
学童保育は17:00~19:00の間に終わることがほとんど。終了時刻の状況は次の通りです。
終了時刻 | 割合 |
---|---|
17:00まで | 0.3% |
17:01~18:00 | 16.5% |
18:01~18:30 | 21.5% |
18:31~19:00 | 54.3% |
19:01以降 | 7.4% |
出典:こども家庭庁「令和6年 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況)」
ママが定時で仕事を終えても、通勤時間を含めると間に合うか微妙な時間。残業があるとなれば、間に合いません。
そうなると、こどもは遅い時間に1人で帰宅し、おうちで1人で留守番することに…。
仕方ないとはいえ、危ない目に合わないか不安になりますよね。
登校時間が遅い
登校時間が遅く、ママよりこどもの方が、家を出る時間が遅い状態に…。
小学校の登校時間は8:00~8:30が一般的。
小学校までの距離次第ですが10分程度で着くなら、8時15分にこどもは家を出ればよいことになります。
一方で働くママは8時までに家を出るケースが多数。そうなるとこどもが最後に家を出ることに。
「ちゃんと学校へ行けたかな?」「鍵を閉めて家を出れたかな?」「不審な人に遭遇してないかな?」など、ママは不安で仕方ありません。
こどももママがいないと不安になりますよね…。
夏休みや冬休みなど長期休暇がある
夏休みや冬休み、春休みなど、長期休暇があるのが悩みのタネ。
ある公立小学校の2025年の長期休暇は次の通りです。
期間 | 日数 | |
---|---|---|
春休み | 2025/3/26~2025/4/5 | 11日 |
夏休み | 2025/7/21~2025/8/31 | 42日 |
冬休み | 2025/12/26~2026/1/7 | 13日 |
学童が空いていれば、長期休暇中も預けられます。
しかし、学童だと物足りない、気の合う友達がいないとなれば、こどもが学童に行きたがらない事態に…。
長期休暇中は祖父母の家に行くこどももいます。
学校行事やPTA活動など平日に保護者が学校に行く機会が多い
小学校では、平日に保護者が学校に行く機会がたくさん。次のようなものがあります。
- 個人面談(年3回程度)
- 授業参観(年3~5回程度)
- PTA総会(保護者会)
- その他イベント
学校によりますが、コンサートや発表会があることも。
PTA役員になると打ち合わせや作業などで、学校に行く機会が2~3倍になる場合があります。
こどもの体調不良に加え、平日の行事で休みを取ると、有給休暇がほぼ消化されてしまいますね。
時短勤務が終了する職場が多い
ほとんどの職場では、こどもが小学生になる前に時短勤務ができなくなります。
なんと小学校入学以降に短時間勤務ができない事業所は約72%。
短時間勤務の最長利用可能期間 | 割合 |
---|---|
3歳未満 | 29.5% |
3歳~小学校就学前の一定年齢まで | 4.7% |
小学校就学前の始期に達するまで | 15.3% |
小学校入学~小学校3年生まで | 5.1% |
小学校4年生~小学校卒業まで | 5.0% |
小学校卒業以降も可 | 17.8% |
制度がない | 22.3% |
出典:厚生労働省「令和4年度雇用機会均等基本調査」
育児・介護休業法で短時間勤務制度が義務付けられているのは、3歳未満のこどもがいる従業員のみ。
3歳以降の短時間勤務ができるかは、働いている企業の意向次第です。
登校時間や学童保育の時間に制限があるのに、短時間勤務ができないとなると厳しいですね。
宿題や翌日の準備のフォローが必要
小学生になると、基本的なお世話はなくなりますが、宿題や持ち物などのフォローが必要に。
フォローの例は次の通り。
- 宿題の、音読や答え合わせを行う
- こどもが理解できない部分は教える
- その日の持ち物を確認する
- 図工の材料や雑巾など親が用意する
最近では宿題自体を廃止する学校や、働き方改革で丸付けは保護者がすべて行う場合もあります。
こども1人だけでこなすのは難しく、こどもと過ごす時間を今までよりしっかり取る必要がありますね。
こどもへの連絡手段がない
こどもへの連絡手段がないので、急な予定変更ができない状態に。
残業で遅くなる、早く帰れるなど、連絡できればどんなに楽か…。こどもも安心できます。
かといって、スマホを持たせるのはトラブルにつながる、禁止されているなどで、安易に渡せません。
お弁当作りが大変
学期の始まりや終わり、長期休暇中は、学校が午前中で終わるため、お弁当作りが必要です。
こどもはお弁当を学童で食べることになります。
こどものフォローや仕事、家事がある中で、お弁当作りが加わるのは、ママにとって負担に…。
新しい環境や人間関係で登校渋り
小1の壁で一番しんどいのが、こどもの登校渋り。
順調に過ごしているかと思えば、新しい環境や人間関係に疲れて学校に行きたがらないことも。
学童が合わない子もいるため、こどもが行きたくないと泣くこともあります。
ママとしてはこどもが辛い思いをするのが、一番しんどいですよね。仕事を辞めようかと心が揺らぎます。
小1の壁を乗り越える方法

なかなか手ごわい小1の壁。小1の壁を乗り越える方法は次の通りです。
- 時短勤務や業務の負担軽減を現職場に相談する
- ファミリーサポートを活用する
- 習い事を利用する
- 民間の学童やシッター、送迎サービスを利用する
- 保護者同士で情報交換する
- こどもと向き合う時間を作る
- 働き方を変える
複数組み合わせて使うなど、使えるものを駆使して小1の壁を乗り越えましょう。
時短勤務や業務の負担軽減を現職場に相談する
まずは現職場に時短勤務や業務の負担軽減を相談してみましょう。
制度として時短勤務や残業制限、フレックス勤務がなくても、個別相談すれば対応してもらえることがあります。
現職場への相談なら低リスク。できることからやってみましょう。
ファミリーサポートを活用する
ファミリーサポートとは、自治体が運営する地域でこどもをサポートする制度です。
こどもをサポートしたい地域の住民へ、こどもを預けることができます。提供例は次の通りです。
- 学童保育の送迎
- 学童保育前後の預かり
- 保護者外出時の預かり
預かる場合はファミリーサポートへ登録している地域住民の自宅が多く、料金は1時間1,000円程度です。
自治体によって内容が異なるため、住んでいる地域のサポートを確認してみてくださいね。
習い事を利用する
習い事をうまく活用する手もあるんです。
学童が合わない、お迎えが間に合わない、こどもにいろんな経験をさせたい場合に活用できます。
学童代わりに活用できる、次のような習い事が増えています。
- 学研やくもんなどの学習教室
- スイミングスクール
- ボーイ/ガールスカウト
- 音楽教室
こどもにとって良い刺激になり、飽きずに楽しめるのもポイント。
こどもの興味と照らし合わせながら、習い事を視野にいれてみてくださいね。
民間の学童やシッター、送迎サービスを利用する
民間の学童やシッター、送迎サービスを利用する手段もあります。
どれも公共の学童保育よりお金はかかりますが、柔軟性があります。
民間の学童
民間学童は、小学生を対象に企業や団体、NPO法人が運営しています。預かり可能な時間が長く、送迎サービスや習いごとなどがオプションであるのが特徴です。
送迎サービス
家事代行業者や、タクシー会社などが対応しています。学童から自宅、習い事の場所まで送迎してくれます。
シッター
キッズシッターなら、お迎えや訪問を始めとするこどものお世話から、家事代行までやってくれるところも。
地域により利用できるものが異なるので、使えるものがないか調べてみましょう。
保護者同士で情報交換する
同じ学校の保護者同士の情報交換が役に立つことも。
行事や宿題、持ち物をお互いに確認できます。また、こどもの学校の様子や交友関係が分かりますよ。
とはいっても筆者は人づきあいで気疲れしてしまうタイプなので、あまり使わない手段…。
疲れてしまう場合は無理せず、他の手段で小1の壁を乗り切りましょう。
こどもと向き合う時間を作る
意識的にこどもと向き合う時間を作るのが、こどもの心の健康にとって大切です。
新しい環境や人間関係は想像以上に疲れます。こどもが話せる、甘えられる状況を作りましょう。
時間は短くてもOKです。1日10分から、時間を作るように意識してみてくださいね。
働き方を変える
どうにもならないならば、働き方を変えるのも1つの手段。
パートやアルバイトなど就業形態を変えるのもありですが、リモート勤務やフレックス、時短勤務などができる会社への転職もありです。
転職はしないまでも、転職活動をやってみても良いかもしれません。
転職活動で様々な働き方が見え、突破口が開ける可能性があります。
早めに小1の壁の対策を。働き方の変更も視野に入れて

小1の壁により、なんと50%が働き方の見直しを検討しています。
小1の壁にぶつかり「仕事を辞めたくなる」「実際に仕事を辞めた」というママたちの声がありました。
小1の壁にぶつかる理由は次の通りです。
- 学童保育に入れない
- 学童保育の時間が短い
- 登校時間が遅い
- 夏休みや冬休みなど長期休暇がある
- 学校行事やPTA活動など平日に保護者が学校に行く機会が多い
- 時短勤務が終了する職場が多い
- 宿題や翌日の準備のフォローが必要
- こどもへの連絡手段がない
- お弁当作りが大変
- 新しい環境や人間関係で登校渋り
ママたちは次の方法で小1の壁を乗り越えています。
- 時短勤務や業務の負担軽減を現職場に相談する
- ファミリーサポートを活用する
- 習い事を利用する
- 民間の学童やシッター、送迎サービスを利用する
- 保護者同士で情報交換する
- こどもと向き合う時間を作る
- 働き方を変える
働き方の変更も視野に入れながら、早めに小1の壁の対策をしましょう。