- ママが仕事を辞めても家計が回るか心配…
- お金がないからママが仕事を辞められない…
- ワ―ママがともかくしんどすぎる…
ワ―ママは仕事・育児・家事がのしかかり本当に大変です。いっそ仕事を辞めたいと思うことも。
しかし、お金がなくて仕事を辞められず、負担は変わらないことがほとんど。
この記事では、ワ―ママが仕事を辞めたいときに確認すべきお金のことを紹介します。
読めばお金がなくても仕事を辞められるか判断できるようになりますよ。
実際に仕事を辞めたママは、貯金や家計見直し、節約でやりくりしています。
お金がなくて仕事を辞めたい場合は、家計を見直してからパートナーに共有して、最終判断をしましょう。
》お金がないワ―ママが仕事を辞めるための方法
お金がなくて仕事を辞められない場合は、「家事などをアウトソースする」「働き方を変える」などで、ママの負担を減らすのがおすすめです。
目次
ワ―ママが仕事を辞める前に「お金」の確認をすべき理由

仕事を辞めたいワ―ママが押さえておくべきは、お金のこと。
次の理由から、仕事を辞める前にお金について確認しておくと安心です。
- 多くのワ―ママの働く理由は「お金がない」
- 家族の人生や生活がかかっている
- 一度専業主婦になると再就職しにくい
お金のことを考えずに仕事を辞めると後から困ることに…。
仕事を辞める前に確認しておきましょう。
多くのワ―ママの働く理由は「お金がない」
多くのワ―ママの働く理由は「お金を稼ぐため」。
「たまひよ」の調査で、働く理由の1位が「生活費のため(50%)」という結果が出ています。
生活費のため | 50% |
仕事が好きだから・ 自分を成長させたいから | 13% |
自分自身が自由に使える お金がほしいため | 10% |
教育費・老後のお金の貯蓄のため | 9% |
社会とつながりたいから | 7% |
その他 | 7% |
家族レジャー・娯楽費のため | 3% |
出典:たまひよの調査結果
こどものおもちゃや習い事、家族での外食など、思った以上にお金は出ていきます。
それに加えて物価高で、生活コストは上昇中。
共働きでないと、いわゆる「普通」の生活を送るのが難しい時代なのかもしれません。
仕事を辞める前に、お金の不安は消しておきたいですね。
お金以外のワ―ママが働く理由は次の記事をご覧ください。
》ワ―ママが働く6つの理由。本当に働きたいママは増えている?
家族の人生や生活がかかっている
こどものやりたいことを叶えたり、生活するためには、やっぱりお金が必要です。
ママの収入が減るなら、そコストカットは必須。
次の費用は桁違いにお金がかかることがあります。
- 習い事
- 学習塾
- 受験代
- 部活動の遠征
こどもの「やりたい!」を叶える、お金の余裕は残しておきたいですね。
一度専業主婦になると再就職しにくい
離職期間や理由にもよりますが、一度専業主婦になると正社員での再就職が難しいです。
なんと子育て世帯で正規職に就く女性は30.4%。
出典:厚生労働省「令和4年国民生活基礎調査」
この狭き門にブランクがある状態で再就職しなければなりません。
仕事を辞めた専業主婦が復帰する場合は、多くがパートやアルバイトでした。
専業主婦になると、正社員での復帰は諦めることになるかもしれません。
復帰しても収入が低い可能性があるので「お金が足りなければあとで復帰すればいい」という安易な気持ちは禁物です。
実体験!仕事を辞めたママが家計を保っていた理由

筆者(はっち)は、約1年間仕事を辞めていた時期がありました。
平均年収の夫+こども1人で仕事を辞めても家計を保っていた理由は次の通りです。
- 貯金をしていた
- 家計を見直して予算を設定した
- 娯楽は無料のものを活用した
- 外食を減らして、自炊かお弁当に
- 必要のないものは徹底的に買わなくなった
徹底的に節約して、なんとか家計を保っていた状況でした。
貯金をしていた
定番ですが、仕事を辞める前に貯金をしていました。
今後かかる「こどもの学費」や「家購入時の準備金」を事前に貯められたのは大きいです。
仕事を辞めて毎月の貯金に回す額が減っても、不安が少ないのがメリット。
「ゆったり老後に向けて貯金すればOK」と割り切れました。
ポイントは「生活費を補うため」の貯金ではないことです。
家計の赤字が続くと資金が尽きてしまうほか、精神衛生上よくないのでご注意ください。
家計を見直して予算を設定した
家計の赤字を防ぐために、次のように分類ごとの予算を設定しました。
- 食費:3万5000円
- 医療費:1万円
- 娯楽費:1万円
分類ごとに予算をつけると、目標金額が具体的になり、日常的にお金を意識しやすくなります。
いつの間にか収入全体をオーバーしていたという事態になりにくいです。
筆者は「今月の食費はあと5000円でやりくりしなくては…」と買うものを選別していました。
詳しい家計見直し方法は、本記事の次の目次をご覧ください。
》Step1:家計の見直しをする
娯楽は無料のものを活用した
入場料のかかる施設は使わず、次のような無料施設を使い倒しました。
- 公園
- 幼稚園の園庭開放
- 児童館
- 自治体や企業が開催する無料イベント
- 企業が運営するミュージアム
無料ですが満足感が高く、こどもも大人も楽しめます。
筆者は春・秋は公園、夏・冬は企業ミュージアムへ足を運んでいました。
外食を減らして、自炊かお弁当に
外食は極力使わず、おうちで食べるかお弁当に。
外食すると、約5000円飛んでいくことも…。
予算のほとんどが消化されてしまうので、仕事を辞めてからは外食はほぼしていません。
お弁当作りは大変ですが、おにぎりと茹で野菜で凌いでいました。仕事を辞めたからこそできることですね。
必要のないものは徹底的に買わなくなった
次のような、今すぐ必要のないものは徹底的に買わなくなりました。
買わないというより、買えないという方が正しいかもしれませんが…。
- なんとなくほしい洋服
- 気分転換のためのお酒やスイーツ
- 娘がその場で欲しいといったおもちゃ
- アロマやボディクリーム
ワ―ママの時は、忙しさを理由に、欲しいと思ったものは何でも買う状態に。
ものを大切にするようになりました。
お金がないワ―ママが仕事を辞めるための方法

「お金がないけど仕事を辞めたい」という場合は、次の方法で整理をするのがおすすめです。
- Step1:家計の見直しをする
- Step2:パートナーへ家計の見直し結果を共有する
- Step3:仕事を辞められるかどうか判断する
- Step4:辞めるときは専門家の意見も参照すると安心
客観的に状況把握でき、仕事を辞めたあともGAPが少ないので、後悔することが減ります。
ワ―ママだと整理する時間すらないかと思いますが、仕事を辞める前にお金だけは必ず確認してください。
仕事を辞めたいというママの声は次の記事をご覧ください。
》【疲れて頑張れない】仕事を辞めたいワ―ママが考えたい点と状況打破の選択肢
Step1:家計の見直しをする
まずは家計を見直します。
次のように現状・今後必要なお金・節約プランを考え、仕事を辞めたあとの具体的な生活をイメージします。
- 1か月分の家計の収入、支出、貯蓄を把握する
- ボーナスの金額と使い道を把握する
- ライフイベントから将来必要なお金を計算する
- 仕事を辞めても支出と将来必要なお金を賄えるか確認する
- 仕事を辞めても回るように、家計の節約プランを考える
※なお、本方法はあくまで簡易的に状況把握する方法です。こどもの成長や物価変動に伴う将来の生活費の変動等は考慮していないため、詳しい内容は専門家やご自身でご確認ください。
1:1か月分の家計の収入、支出、貯蓄を把握する
まずは1か月分のパートナーとママの次の3つのを、Excelなどに洗い出します。
- 収入
- 支出
- 貯蓄
収入
収入は手取り金額で把握すると計算しやすいです。
支出
次のようなイメージで分類ごとに洗い出します。
- 食費:3万5000円
- 医療費:1万円
- 娯楽費:1万円
分類は分かりやすければOKです。あとで節約プランを考えやすい分類にしておいてくださいね。
貯蓄
貯蓄は、収入-支出とします。
厳密さを求めてしまうと時間がかかってしまうので、千円単位でわかる範囲で算出しましょう。
次のように整理します。
- 収入=
パートナーとママが家計に入れる金額 - 支出=
夫婦のお財布から支払うものの金額 - 貯蓄=収入-支出
2:ボーナスの金額と使い道を把握する
次にパートナーとママのボーナスの金額、使い道、貯蓄額を洗い出します。
考え方は、1か月分の収入、支出、貯蓄を把握したときと同様です。
ボーナスは年に2回出るなど家庭により様々ですが、ここでは1年分のボーナスの金額をまとめて把握します。
3:ライフイベントから将来必要なお金を計算する
ライフイベントから将来いくら貯蓄が必要なのかを確認します。
主なライフイベントは次の通りです。
- 車の購入
- 家の購入
- 引っ越し
- こどもの教育(学費)
- 老後(老後資金)
こどもの教育費の平均は次の通りです。
保育園・幼稚園(公立) | 幼稚園(私立) | |
---|---|---|
幼少期 | ¥180,000 | ¥350,000 |
公立 | 私立 | |
---|---|---|
小学生 | ¥340,000 | ¥1,830,000 |
中学生 | ¥540,000 | ¥1,560,000 |
高校生 | ¥600,000 | ¥1,030,000 |
大学生 | ¥540,000 | ¥960,000 |
※出典:幼少期~高校生の教育費は、文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」
※出典:大学の教育費は、文部科学省「国公私立大学の授業料等の推移」
※年間の費用を千の位でして四捨五入して記載
※幼少期の費用は「学校教育費、学校給食費、学校外活動費」を含む
※幼少期の保育園の費用は公式文書がないため、幼稚園(公立)と同様とする
まだ決まっていないことも多いかと思いますが、仮決めして洗い出しましょう。
4:仕事を辞めても支出と将来必要なお金を賄えるか確認する
仕事を辞めてママの収入がなくなったときに問題がないか、次の点を確認します。
- 1か月の家計の「収入-支出」が赤字ではないか
- 「ボーナスの金額-使う金額」が赤字にならないか
- 毎月とボーナスの貯蓄で、将来必要なお金は賄えるか
すべて問題ない場合は、お金的には問題ありません。
1つでも問題がある場合は、次のステップで家計の見直しをします。
5:仕事を辞めても回るように、家計の節約プランを考える
1か月分の家計やボーナスが赤字、将来必要なお金が足りない場合は、家計を見直します。
見直すときは1か月分の支出とボーナスの分類ごとに削減できるものがないかを確認します。
削減できる場合は、削減後の暫定金額を設定します。
削減できるものの例は次の通りです。
- 食費はお弁当を活用する
- 娯楽費は無料のものを使う
- 家賃が安い家へ引っ越す
- 携帯のキャリアを乗り換える
見直しが終わった後に改めて、「4:仕事を辞めても支出と将来必要なお金を賄えるか確認する」の手順を行います。
Step2:パートナーへ家計の見直し結果を共有する
パートナーにママの気持ちを伝え、家計を見直した結果を共有しましょう。
パートナーの理解を得ることは必須です。理解が得られないと離婚や不仲など、仕事を辞めても辛い状況に陥る可能性があります。
パートナーへは次のような点を伝えます。
- ママが仕事を辞めたいこと
- ママが仕事を辞めたい理由
- 仕事を辞めたあとの家計
- 仕事復帰の予定はあるか
伝えたあとは、次の点を中心に話し合います
- ママが仕事を辞めた後の生活に同意できるか
- パートナーが思い描く将来像を実現できるか
- ママとパートナーの将来像が一致しているか
パートナーとの話し合いは、時間がかかるし骨が折れるかと思います。
しかし、お互いの考えを理解しないと今後すれ違いが大きくなるので、必ずパートナーと話合って決断してくださいね。
Step3:仕事を辞められるかどうか判断する
最後は仕事を辞められるかどうかを改めて次の点から判断します。
- 金銭的に問題がないか
- キャリアをあきらめて問題ないか
- パートナーの理解が得られるか
すべて「問題ない/理解が得られる」なら仕事を辞めるという決断になります。
逆に1つでも問題や不安があるなら、まだ仕事を辞めない方がよいです。
金銭的に問題がないか
家計見直しの結果を見て、金銭的に問題がないか次の点を確認します。
- ママが辞めたあとに家計は赤字にならないか
- こどもの教育費や老後資金は十分か
- (引っ越しが必要な場合)居住費の増加に対応できるか
- こどもの成長に伴う食費や衣服費の増加に対応できるか
- こどものお小遣いや通信費は負担できるか
直近だけでなく将来的にも困らないか確認しましょう。
こどもの成長に伴って地味に出費が増加する点に注意が必要です。
キャリアをあきらめて問題ないか
キャリアをあきらめて問題がないか、次の点から見つめ直します。
- こどもの成長後、やりがいのある仕事につけなくてもよいか
- 再就職時に現職より収入が減ってもよいか
- キャリアを詰むことは今後できないがよいか
すべて「可能性」の話ですが、覚悟は決めておく必要があります。
パートナーの理解が得られるか
仕事を辞める前にパートナーの理解は得ておきましょう。すれ違いは夫婦の危機につながります。
仕事を辞めた後にどうするのかをすり合わせておくと齟齬が少なく、お互い安心できますよ。
Step4:辞めるときは専門家の意見も参照すると安心
仕事を辞める場合は、一度専門家の意見も聞くと安心です。
お金部分がポイントとなるので、ファイナンシャルプランナーに作成した収支表を見せ、改めてライフプランを立ててもらいましょう。
お金がなくて仕事を辞められないワ―ママが楽になる方法

考た結果「お金がなくて仕事を辞められない」ということもあるかと思います。
というより、今の日本社会では、大半のワ―ママが仕事を辞められないのが実状です。
でもワ―ママってしんどいことも多いですよね。
少しでもママの負担が減るように、次の方法を試してみてください。
- 家事などをアウトソースする
- 現職場に負担を減らせないか相談する
- 働き方を変える
- 一時的に仕事を辞める
家事などをアウトソースする
よくある手段ですが、次のように家事などをできる限りアウトソースしましょう。
- 食洗器やお掃除ロボットを使う
- 食材宅配を使う
- 家事代行を使う
- こどもをシッターさんにみてもらう
ありきたりでお金がかかりますが、試してみると多少負担は減ります。
とはいえ、お金がかかるから継続的に使うのは気が引けるんですよね…。
費用対効果が薄いと感じる人が多いので、あくまで補助です。
現職場に負担を減らせないか相談する
現職場に育児中なので負担を減らしてほしいと相談してみましょう。
役職がつくのが遅くてもよい/給与が多少下がってもよいことを伝えれば交渉しやすいです。
リスクがほぼないので、試してみてほしい方法の1つです。言いにくいですが、言わなければしんどい状況が続くのみ。
「言ってもどうせ変わらない」可能性もありますが、勇気を出して言ってみましょう。
働き方を変える
一番効果を感じやすいのが「働き方を変える」こと。
転職活動は大変でうまくいくかわかりませんが、職場が変われば負担を減らしやすいです。
特に時短勤務やリモートワークなら、時間を増やせます。
「転職」は慎重に進めるべきですが、「転職活動」は積極的にやってみて損はありません。
転職活動が嫌になれば、辞めればいいだけです。
他の仕事や働き方を知るためにも、「転職活動」してみることをおすすめします。
一時的に仕事を辞める
最悪のケースですが、ワ―ママがしんどくて限界なら、一度仕事を辞めてしまうのも有りです。
潰れてしまってはあとの祭り。
倒れたり精神疾患にかかったりすれば、今後生活をすること自体が難しくなります。
ママがそんな状態になれば、家族が崩壊してしまうことも。
限界を感じているなら、頑張るのを辞めて休みましょう。
ワ―ママは仕事を辞める前に、必ずお金の確認を

「お金がなくても仕事を辞めたい」ときは、まずお金の確認をしましょう。
家族の人生や生活がかかっているため、確認が必須です。
実際に仕事を辞めたワ―ママは、貯金や家計の見直し、節約で家計を保って乗り切りました。
お金がなくても仕事を辞めたい場合は次の方法での整理がおすすめです。
- Step1:家計の見直しをする
- Step2:パートナーへ家計の見直し結果を共有する
- Step3:仕事を辞められるかどうか判断する
- Step4:辞めるときは専門家の意見も参照すると安心
整理した結果、お金がなくて仕事が辞められない場合は、次の方法を試してみてください。
- 家事などをアウトソースする
- 現職場に負担を減らせないか相談する
- 働き方を変える
- 一時的に仕事を辞める
ワ―ママは忙しくて考える暇もないですが、仕事を辞める前にどうにか時間を作って、お金のことを整理してみてくださいね。